5年生存

先日ガン手術から5年目の検診を受けた。ＣＴと内視鏡検査など。1週間後、医師からいわれた。小さないぼ痔以外は何も見つかりませんでした。これからは1年ごとの検診にしましょう。
5年間ガンが再発、転移しなければ、無罪放免だと前の担当医はいっていた。ガンから逃げ切った確率が高くなるらしい。
この5年で体力も気力も落ちた。ブログを書き続ける気力が低下している。
だが、気力が落ちたのは病気のせいだけだろうか。
2年前、あの原発事故直後はまだ気力が残っていた。だが、最近は書く意欲が湧かない。多くの人が原発の危険性、廃炉や核廃棄物処理の難しさなどを理解したはずなのに、原発再稼働を選挙公約に掲げる自民党がまた参院選で圧勝する勢いだ。
いったい日本人は何を学んだのか。そんな絶望感が気力を奪っているような気がする。
原発問題だけではない。景気さえ上向けば自分たちの生活は楽になると思い込んでいる人たちが多すぎる。
これから消費税はあがり、インフレが加速する。年金は目減りする。社会保険料はとっくに上がっている。
若者は未来への希望を失いかけ、異議を唱える意欲もなさそうだ。
せっかく5年生き延びてきたのに、生き延びた甲斐がない。