朝青龍が引退した真相は知らないが、横綱としての品格が問題にされている。先ほど見たNHKの番組で、出演していた元横綱北の富士もやくみつるもきちんとした定義を語ってはいなかった。グーグルで品格とはを検索してみた。そこでも納得できる定義は見当たらなかった。
だれも定義できない品格って何だ。そんなあいまいなものが不足しているからといって責任を取らされる朝青龍も気の毒といえば気の毒である。
相撲取はその体力の強靭さで他の格闘技の選手よりはるかに上回るといわれている。引退した相撲取が格闘技に転向してすぐ活躍できるのはそうした強靭さがあるからだ。
そんな強さを持つ横綱が一般人に暴力を振るうなどもってのほか。強靭な体はそれだけで武器になる。まかり間違えば殺人事件にもつながりなりかねない。その意味で朝青龍の暴力事件は許されない。被害者が告訴しようとしまいと関係ない。自分の体が武器になりかねないからこそ、自分の心を制御する精神力が必要である。
土俵外で心のままに行動する相撲取など危険この上ない。品格以前の問題である。江戸時代横綱には帯刀が許された。強靭な体を持つ横綱になぜ武器である刀を与えたのか。もちろん名誉を与える意味もあるだろうが、刀を絶対に抜かない自制心を当時の横綱が備えていたからだろう。
品格とは強いもの、権力を持つもの、社会的地位の高いもの、などが弁えねばならない自制心だと言い換えた方がよい。頭の悪い朝青龍もこれなら理解できたはずである。
ニンジンを切って行きます。ここで砂糖を混ぜて行きます。これを焼いて行きます。
どこへ行くのでもない。これから切る、混ぜる、焼くという意味だ。どの言い回しも「行きます」は不要である。
料理番組に出てくる料理研究家の女性にこの表現が多い。男が使っている場面に出くわしたことはあまりない。「○○していきます」の方が「○○します」より丁寧な表現だと思っているのだろうか。
レストランのレジで「○○円からお預かりします」という女性の表現、男女を問わずどこの職場でもよく聞かれる「○○の方から説明させていただきます」という表現が一時、気になる日本語として話題になった。「から」も「方」も付け加えなくても意味が通じる。若い人たちは、その方が丁寧な表現だと思っているらしい。言語学者らの指摘があったのに、一向に減る兆しはない。
行きます表現はまだ料理番組に限られているが、付け加えなくても話は通じるのに、話者は丁寧な言い回しだと思っているようだ。
日本語には現在形と未来形の区別がない。切りますでは現在形か未来形か区別がつかないから、切って行きますになるのかもしれない。料理には手順が大事だからかな、と想像している。
あるいは時間経過も料理には大事な要素だから、混ぜて行きますなら一度にドバッと混ぜるなという意識があるのかもしれない。だとするなら「ゆっくり混ぜます」とか「何分間焼きます」といった方が具体的で親切なはずだ。そうした表現ができないのはなぜか。
特定の出演者だけに偏った使い方かな、とも思ったが、案外多くの出演者が使っている。だとすると、料理番組のディレクターの好みなのかもしれない。
いずれの表現も日常会話には登場しない。少しあらたまった場で丁寧語として使われる。いわれた方が気持ちよくなる丁寧語ならいいのだが、「アレ、気になる言い方だな」と受けとられたら、丁寧語を使う意味がない。
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