不可解なり民主党小沢支持派

小沢一郎を民主党代表選挙に推す動きがある。党内に相当数の支持があるらしい。小沢が代表になれば首相になる。菅直人がいいとはいわないが、小沢が代表になったら民主党支持率は確実に下がる。それでも小沢派民主党議員は小沢を支持するのか。小沢でなければ選挙に勝てないとすれば、その理由は何か、おカネか地元利益誘導型選挙か、はっきりしてもらいたい。政策面で菅と違う路線を打ち出せないままでは、日本の危機をそっちのけにした権力闘争でしかない。選挙民を馬鹿にしている。
  小沢という政治家に会ったことはないが、メディアを通じて見る限り、強権的体質のように見える。気に入らない質問をした記者をにらみつけ、メディアを通じて国民に丁寧に説明する気など毛頭なさそうだ。政治とカネの問題について国会で説明するといいながら、いまだ説明していない。同じ考えなのだろう。訳の分からんヤツに説明してもしようがないと考えているのだろうか。
  政治に限らず集団のリーダーには必要悪として強権的体質はある程度求められるのかもしれない。訴追される可能性があるから公に発言できない理由もあるだろう。だが政治家としてはいかがなものか。そういう人物をリーダーに担ぎたい政治家は何を期待しているのか、もっと不可解である。
  最近民主党若手議員からくるメルマガに代表選挙について触れるものがある。小沢派ではないようだが、小沢が代表選に出ることに反対だとはっきり表明する人がいない。「小沢さんはしばらくおとなしくしてほしい」という菅発言はあったが、代表選前になってはっきり小沢自粛を求める発言をしたのはご意見番の渡辺元衆院副議長と西岡参院議長だけである。長老なら物申しても怖くないのだろうが、若手は何が怖がっているのか。小沢の恫喝が怖いのか。だとしたら政治家として情けない。
  田中角栄の直系として政治家の頭角を現した小沢が角栄的金満体質を持っているのだろうか。何もいわない小沢派議員は金満的に小沢と縁が切れないのだろうか。そうなら民主党は国民から見捨てられて当然である。そうでないなら、代表選に出馬すべきではない、となぜはっきりいえないのか。その理由を明らかにしなければならない。