NHKスペシャル「安全の死角」を見た。六本木ヒルズの回転ドアにはさまれて子どもが死んだ事故をきっかけに、畑村洋一郎さんが立ち上げたドアプロジェクトの活動を追ったドキュメンタリーである。
このプロジェクトは、畑村さんの失敗学の手法で、なぜ事故は避けられなかったのか、を分析し、より安全なドアを開発するためのボランティアの活動で、こうした活動は高く評価されていい。
番組の中でオーストラリアの事故研究センターも紹介されていた。このセンターは子どもの事故がどのように起きたのか、情報を集めデータベース化し、分析して再発防止に役立ているそうだ。
六本木ヒルズ事故の後の昨年4月4日、「子どものひやりはっと情報を集め公開を」という記事をこのBLOGで書いた。同じようなことを考え既に実践している国があることに驚いた。
子どもを取り巻く危険はドアだけではない。公園の遊具もそうだし、最近は走行中の高速バスから転落して亡くなった子どももいた。子どもを取り巻く危険は家庭の中だけでなく社会のあらゆる場面に存在する。番組では小児科の先生が、子どもの死因の大半は不慮の事故であると話していた。危険なドアだけでなく、あらゆる危険を取り除くため、オーストラリアの事故研究センターのような活動がわが国でも早急に必要である。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。