junhara's blog

涼しい部屋から暑中お見舞い

　連日暑い日が続きます。私はエアコンの効いた室内で自宅療養中の毎日。地球温暖化に後ろめたさを感じながらリハビリにつとめています。車を運転しない、国内も海外旅行もしない、つましい生活をすることで埋め合わせするしかありません。
　手術跡の痛みは薄らいできたのですが、まだちょくちょく痛みます。本人としては、痛みが和らいでも気力の回復が伴わないのがいらつきます。原稿を書くにはこの気力が必要です。獅子脅しのごとく、水が竹筒に溜まらないと、コツンという音が出ません。
　気力が水のように溜まるのなら、溜まるまで待っていればいいのですが、気力はどこかから漏れるらしく、待っていても竹筒を鳴らすまで溜まりません。
　死ぬまで筆を離しませんでした、などという物書きの最期を時に聞きますが、物書きならそうだろうと思ってました。しかし、そういう最期はとても自分には起きない、大変なことなんだと理解するに至りました。
　暑さはまだまだ続くようです。暑さでこれ以上気力を蒸発させないようにエアコンの効いた部屋でおとなしくしてます。

ビールってこんなにまずかった？

　酒解禁。一人でこっそり快気祝いをした。全国一斉休漁にもかかわらず、肴にはマコガレイのお造りが手に入った。猛暑の折から酒はもちろんビールにした。
　１ヶ月ぶりのビールだったが、一口飲んで「あれ、ビールってこんなにまずかったっけ」。クスリのような苦さだけが強い印象を残す。二口目も同じ。「こんなものをうまいうまいといって飲んでいたのか」。そんな感じである。
　それでも３５０ミリリットル缶を２本飲んだ。それほどうまくはないのに、飲めてしまうのがビールのビールたるゆえんか。
　湯上がりに、ビールをもう一杯。やはりうまくない。だがもうクスリのような苦さは薄れていた。ビールには独特の中毒性があるのかもしれない。明日は焼酎で快気祝いをやり直そう。

酒の肴はどうしてくれるんだい

　退院後blogへの投稿がなかったせいか、かえってご心配いただいているようだ。お腹の痛みは徐々に和らいできていますが、頭痛と歯痛が続いているのが不思議です。以前のようにすたすた歩くわけにはいきません。もたもた歩くのが精一杯で、後を歩く人にはさぞイライラしているのではなかろうか。
　今日退院後初めて主治医の診察を受けた。診察といっても血液検査と問診だけだったが、抗ガン剤の投与はしない、という診断だった。転移が見つからなかったからだが、医師いわく「転移がなかったからといって、再発しないということではありません」。ところ構わず出てくるヤツだから、再発がないとはいえないということか。
　もうひとつ気になっていたこと。酒はいつから飲めるか質問した。飲み過ぎないならいいとの返事。さっそく今夜から晩酌だ。ん、何だって。全国の漁船が一斉休漁だって。酒の肴はどうしてくれるんだい。

退院します

　晴れて退院の許可が出た。今日退院します。退院できるのはうれしいのだが、明日からは、何もかも自分でやらねばならない自宅でのリハビリ生活。それを想像すると、退院もうれしくはない。
　病院での治療以外の生活は便利このうえない。食事は３度３度運ばれてくるし、ある程度好みも聞いてくれる。職業とはいえ、親切でかゆいところに手が届く介護。これなら自宅に帰りたがらない老人がたくさんいて当たり前だ。
　それにしても職員のみなさんお世話様でした。こんなに居心地がいいならまた入院してもいいな。