ゴルフトーナメントのテレビ中継はほとんどが録画中継になっている。もう結果は出ているはずなのに、実時間より1,2時間遅れで放送している。中継するテレビ局と主催者が新聞やネットに結果の速報を中継後にしてほしいと要請、対立しているらしい。8日の朝日新聞メディア蘭に載っていた。
かつてテレビの野球中継がゴールデンタイムの目玉番組だったころ、試合時間が長くなり試合終了まで中継できないことがしばしばあった。そんな時、視聴者から「なぜ最後まで中継しないのか」と講義電話が殺到した。最近では時間を延長して中継する局があるようだが、録画して時間遅れで中継していたら、こんなことは起きなかったはずだ。
試合結果の分かったスポーツ中継はハラハラドキドキしないから魅力がないという人もいる。番組も魅力が半減するから、テレビ局も速報自粛要請をするのだろう。
私は結果が分かっていたら、敗因は何か勝因は何か、考えながら観戦するのもいいと思うから、どちらでもいいのだが、録画中継はあたかも現在試合中のごとく中継するから騙しであることに変わりはない。
速報で視聴率が下がると心配して自粛要請するテレビ局の気持ちは分かるが、メディアとしての態度としてはいかがなものか。毎週末、遼君の活躍するゴルフ中継を楽しみにしている私にとって、録画中継は短時間でしかもおもしろいシーンを要領よく編集して放送してくれるから便利だ。多くの視聴者は中継といっても録画中継であることを了承して見ているのではないか。だとすれば、テレビは録画中継であることを正々堂々と断って放送した方がいい。視聴者を騙すことはメディアとして許されない。リアルタイムの中継か、録画中継か、あいまいなままにすると、ニュース報道でも加工された映像が流れているのではないかと疑われる。そうなったらテレビはおしまいだ。視聴率以前の問題である。
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