テレビが壊れるなんて数十年なかった。初めてわが家にテレビが来たのは、皇太子ご成婚の年だった。もう半世紀以上前、中学生のころだ。そのころのテレビは毎日のように故障していた。自分でラジオも製作するほどだったから、家人は私に修理を命じた。訳の分からぬままいじっていると直ったこともあった。
家を出て自活するようになって50年この方、何台テレビを買っただろうか。10年に一度は買い替えた計算になる。だが、壊れて買い替えたことはない。
今回は買って4,5年のテレビが壊れた。電気工学の知識は少しくらいはあるから、修理しようと試みたが、うまくいかない。いまの電気製品はほとんどICチップ化されているから手の出しようがない。仕方なくメーカーに修理を依頼した。
わが家のテレビはシャープ社製。今日台湾企業に買収された。そんな記事が新聞に載っていた。
同社が経営困難に陥ってからは、支援を込めてシャープの製品を買ってきた。ケータイ、スマホ、テレビ、エアコン、空気清浄機・・・。それでも自立はできなかった。私一人が支援したとて、たかがしれてる。
それにしても、日本製テレビがこうも簡単に故障するなんてかつては考えられなかった。ここまで日本の技術力は落ちたのか。
シャープへの同情も、いまや日本の技術力への不信に変わりつつある。
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