武富士からもらった取材協力費ほっかむり事件で、朝日が協力費の返却と社内処分を発表した。当然の処置である。ただ、決定が遅すぎた。社内処分は遅れても仕方がないが、取材協力費の返還決定になぜ躊躇したのか、何も説明がない。
社内で事態が表面化した時点で、即刻返還すべし、という意見が出ていたと聞く。それこそ正論だったが、正論がなぜ黙殺されたのか、週刊文春が書いてからも、なぜ正論が通らなかったのか、不思議でならない。社内手続きに時間がかかったとするなら、朝日の組織は相当老化しているか、社内の言論の自由が風化しているとしかいいようがない。
先週、このBLOGに武富士問題を書いたが、ヒットされる回数はそれなりに多かったが、反響はほとんどなかった。コメント投稿はいまだにない。公開されたBLOGでコメントすると、だれが書いたか、社内で犯人捜しが始まるからだろうか。匿名でコメントできるのだから、絶対書き込んだ人は特定できないはずなのだが。
もうひとつ不思議だったのは、いつも朝日で問題が起きると、好んでバッシングする人たちが、今回はおとなしかったことだ。私はジャーナリズムの根幹にかかわる事件だと思っているが、朝日バッシングを好む人たちは、結局ジャーナリズムのあり方そのものには関心がなく、ただ朝日をたたけばいい、ということなのだろうか。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。