どんな食べ物にも食べるタイミングがある。新鮮ならうまいとは限らない。鯛はおろしてから1日おいた方がうまいとか、牛肉は腐る前がうまいとかいわれる。タイミングを測るのが難しい。
その最たるものがラフランス(洋ナシ)だろう。今年も信州伊那の知人から10月初旬ラフランスを一箱いただいた。ちょっと黄色がかって、芳香が出てきたら食べごろと手紙が添えてあった。例年その兆候を見逃し、早すぎて酸っぱかったり、熟しすぎてどろどろになって食感が失われたりしていた。
タイミングを逃すと一気に熟し過ぎになってしまうから、タイミングを測って一度に食べなくてはならない。ご近所におすそ分けするにしても「何日待ってから食べて」と予測もいえないから、おすそ分けのタイミングが難しい。
ジャムにするとかクレープに包んで食べる手もあるらしいが、面倒だ。ジャムにするタイミングも知らない。
自分で食べてころあいを見測ればいいのだが、毎日試食していたらおすそ分けするまでになくなってしまう。早めにおすそ分けすると待ちきれず未熟のまま食べる人がいる。ちょっと酸っぱかったという感想をいただくことになる。
トマト、りんごなどは未熟のうまさ、完熟のうまさがそれぞれ違う。ラフランスはそうはいかない。絶妙のタイミングを探る楽しさはあるが、ややこしい食べ物である。
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