スーパーの肉売り場から国産和牛肉がほとんど消えた。やっと買えたのは北海道産和牛。並んでいたのは米国産、オーストリア産ばかり。放射能で汚染された稲わらを食べた和牛が出荷停止になっているからに違いない。
稲わらの放射能が高濃度でも牛肉が高濃度で汚染されているわけではない。食物の安全性について知識はないが、メディアに出てくる専門家は食べても健康に影響があるレベルではないという人が多い。基準値はキログラムあたり500ベクレルでも、こちらが食べられる量はせいぜい100グラム。取り込む放射性物質は10分の1になる。放射性セシウムなら数日で排泄されるはずだ。
子どもには心配であっても、私のような老人なら、多少基準値を上回っていてもほとんど健康に影響はないはずである。成人向けならぬ老人向け牛肉というレッテルを貼って売ってくれればありがたい。年寄りは被災地支援に行きたいのに、体力的にそれができない。汚染牛肉を食べることが被災地支援になるのなら、どんどん食べたい。
若いころは牛肉をよく食べた。年をとってからは魚を食べることが多くなった。歯が弱くなり柔らかい高級和牛以外は噛み切れなくなったからだ。この際、放射能で多少汚染されていても、柔らかい牛肉を安く買えるなら、もう一度食ってみたい。年寄りのささやかな願望である。
最近のコメント