旧経営陣からまともな答弁があるとは期待していなかったが、その通りになった。出席した株主は、ほとんどがOB.厳しさはあるが、いずれも最後は経営陣を激励する形で発言を終えた。もう少し荒れるだろうとの期待も裏切られた。粛々と2時間で終わった。
その中で上野社主の発言がおもろかった。本人は経営陣を信頼し、これまで株主総会に出席しなかったそうである。だが、戦後永らく編集出身者が社長を務めてきた朝日。他社では営業出身者などが社長をしている例もある。朝日だけが編集出身が続いている。編集だけが優秀なのか。新聞経営は編集と販売、業務などが力を合わせて成り立つもの。編集部門の独裁は見直していいのではないか。そんな趣旨だった。もちろん編集独裁などときつい表現ではなかったが。
私は2番目に質問した。吉田調書の取り消しはいかがなものか、という前提で、あれだけネットや週刊誌に事実は違うと書かれていたのに、ずっと訂正せず突っ張ってきた。それが突然態度を豹変、取り消しに至った。報道と人権委員会の報告にも書かれていない。吉田調書を抜いたのは立派な特ダネ。続報で訂正できたはずだ。元社会部長の柴田さんが雑誌マスコミ市民に書いていたことと同じ趣旨の質問をした。
納得のいく答えはなかった。今日辞める社長がきちんと答弁するはずはない。誠実な答えを期待する方がバカだった。
OBの意見をもっと聞けという人もいた。当事者となった記者を処分するのはいかん、という人もいた。
慰安婦問題は、前任、前々任社長にも責任がある。いつもなら偉そうに株主総会に出てくるのに、今日は誰もいない。そういう人もいた。
などなどオモロイ2時間だった。
総会終了後、懐かしい人に何人も会った。初任地で一緒に働いた記者、大阪の独身寮で一緒だった広告局の友達。
株主総会は登記上の本社所在地で開かれる。それで大阪開催になる。年金生活で毎年大阪で開かれる株主総会に出席するのは、負担が大きい。東京と交互に開催することも考えてくれたらありがたい。
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