インターネットビジネスではいつも二番手、三番手で参入し、あっという間に市場をとってしまうマイクロソフトがblogサービスを始める、と発表しました。ベータ版が10日から、正式サービスは秋からリリースされるそうです。無料メールなどを提供しているMSNのサービスのひとつで、10メガまで無料だそうです。MSにとってblogはもう無視できない存在になってきたということでしょう。
携帯と連係したサービス、安心で安全なサービスが売り物だそうですが、私から見れば、MSN事業としては本国の米国より一足早く日本からサービスを始める点が大きな特徴かもしれません。
MSNによると、日本は携帯からインターネットに接続できる人が90%と、米国より圧倒的に多く、メンバーコミュニティーに参加している人の割合も米国の2倍、76%もいることから、日本はblogの普及に適した環境を備えているそうで、1年間で100万人の参加を見込んでいるようです。blogが日本でも普及することはいいことだと思いますが、MSNがサービスしていないのに、米国のblog人口はもう1000万人ともいわれ、日本より2ケタも多いのはなぜなのでしょう。blogが日本に適しているというのなら、なぜ米国とこんなに差があるのでしょう。
MSの古川さんは、先日ボストンで開かれた民主党大会にはジャーナリストとは別に、20人のbloggerが参加し、60億円の個人寄付金を集めたことを紹介し、多くのジャーナリストがblogを個人の自由な発言の場として活用してほしい、と話していましたが、日本のジャーナリストの多くは企業としての報道機関に所属し、個人の自由な発言と職業人としての意見表明をはっきり区別できないのが現状ですから、ジャーナリストがblogを始めるにはまだ制約は多いのではないでしょうか。物書きとしては法人著作権と個人の著作権がはっきり区別されていないことも問題です。
だれもが自由に発言できる環境づくりは、MSがblogを始めただけでは解決できないむずかしい問題です。
本日はご来場ありがとうございました。私の結婚はMSN Spacesで電撃発表しようと思います。お楽しみに。
投稿情報: LARA CROFT | 2004年8 月 4日 (水曜日) 23:19