Wired News - ブログで会社をクビに――米国で解雇例が続出 - : Hotwired
心配していたことがやはり起きた。blogへの書き込みが原因で会社を解雇された人が出たのだ。いずれ日本でも出る。
blogへの書き込みのどこが企業にとって問題なのか、分からないが、hotwiredの記事から想像するに、会社のイメージを傷つけた、会社の機密情報を漏らした、というのが原因のようだ。
私も在職中からblogを立ち上げたが、会社から従業員規則違反をとがめられないよう、気を配った。幸い何事もなく定年を迎えられたが、在職中のサラリーマンは注意した方がいい。
何が漏らしてはいけない機密情報なのか、何が会社のイメージを傷つける行為なのか、ある程度は常識で判断できるが、記事のケースはまさかこんなことで処罰されるとは本人も思っていなかったようだ。
記事はblogに関する企業内のルールを作るべきだというが、それだけで解決できるとは思えない。このことは今年6月「blogのゴスペル」という記事でも書いたが、企業内の人間にどこまで表現、言論の自由が許されるか、という重い問題でもある。特に新聞記者の場合、どこまでが社用の原稿でどこまでが私用の原稿なのか、区別がつきにくい。会社がその気になれば、いくらでもblogの原稿を従業員規則違反に問える。
企業内の電子メールはプライベートな利用が許されるか、という問題もある。会社は企業秘密が漏れないように、メールを検閲する場合がある。問題が起きた時、事態を把握するためlog(通信記録)を取っていることもある。会社のPCからblogに投稿するとチェックされる恐れがある。いつの間にか、企業内の人は監視されチェックされ、基本的人権が制約される時代になっている。
blogは普通の人に表現の自由、言論の自由を保証し、その権利を拡大する便利なツールではあるが、ネットはそれらの自由を容易に監視できる道具にもなる。blogがサラリーマンをリタイヤした老人と自由業、経営者だけのツールであっていいはずがない。
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