度重なる不祥事で受信料支払い拒否が続くNHKだが、受信料を支払いたいという申し出をNHK自身が拒否している例がある。19日開かれた第2回ICPFセミナーで講演した録画ネットの原田昌信さんが明らかにした。
録画ネットは海外在住の日本人向けに、テレビ録画機能のついたPCを販売し、それを日本国内で預かって、インターネット経由で操作してもらい、海外でも日本のテレビを視聴できるようにするハウジングサービス。サービス開始にあたり、NHKに受信契約を申し込んだところ、逆にNHKはサービス停止の仮処分を申請、昨年10月7日サービス停止の仮処分決定が出て、現在係争中だ。
裁判の争点は、これはカラオケホールと同じように、歌っている(録画している)人は個人でも装置を設置しているのは事業者であり、そこから利益をあげようとしているのだから、違法であるという放送局側と、これはハウジングサービスであり、ログイン管理をしているので公衆向けサービスではない、放送局側の損害が不明確である、などという録画ネットの主張が対立している。
セミナーでの論議は、ICPFのホームページに議事録が掲載されるのでそちらに譲るが、在宅では許されるテレビの私的録画が海外在住の個人にはなぜ許されないのか、理解に苦しむ。その上、受信料の受け取りまで拒否しているのだから、不思議というほかない。
録画サービスが停止された後、録画ネットが利用者250人にアンケートをとったところ、4分の1の利用者が、利用料を払うから、裁判で徹底的に争え、という回答だったそうだ。
不祥事以降NHKは、視聴者の声を聞く姿勢を強調しているが、NHKは真剣に利用者の声を聞いているのだろうか。
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