新銀行東京に400億円を追加出資するかどうか、都議会で質疑が続いている。ずさんな融資をして巨額の不良債権をつくった旧経営陣に責任転嫁する石原都知事に批判が集まっているが、焦げ付いたおカネはどこに行ったのか、だれも質問しないし、メディアも追いかけていないようだ。
かつて都銀の貸し渋りが続いた時、中小企業向け融資の保証を中小企業庁が大幅に積み増したことがある。債権を回収したい銀行は中小企業にこの保証制度を利用させ、裏で自分の債権を引き揚げていた。新銀行東京も無担保無保証で融資した資金がどこに流れたのか追跡してみる必要がある。
ひょっとしたらヤミの世界に消えているかもしれない。無担保無保証だから体裁だけ繕った実態のない中小企業に融資されたかもしれない。
中小企業に無担保無保証で融資する銀行の存在はある意味で画期的である。成功していれば、ノーベル平和賞をもらったバングラデシュの農民向けグラミン銀行にも匹敵する。貧しい農民は少額のおカネを元手に自立を果たし、ほとんど焦げ付きはないといわれる。石原さんのアイデアは良かった。
日本の中小企業もほとんどはまじめな企業だと思うが、背後にどんな力が働いていたのか。グラミン銀行のような少額の融資ならヤミの勢力の餌食にされることもなさそうだが、数千万の融資となると、話は違う。
焦げ付いたといってもおカネが灰になったわけではない。どこかでにんまり笑っているヤツがいるかもしれない。石原さんは任命権者の責任を追及され、プッツンしたみたいだが、ヤミに消えた都民の税金の行方について地検特捜部に告発してみてはどうか。知事としてひとつの責任の取り方ではないだろうか。
(これは私個人の推測に基づく記事であり、何か裏付けの証拠があるわけではありませんので、そのつもりで読んでください)
民営化の流れに逆行していた。自治体が銀行など作るものでない。銀行は何時の世にも世間の嫌われ者。わざわざ嫌われ者を作ることはなかった。
都民の税負担を減らすために残された選択肢は、都による銀行の温存ではなく、民営化、売却または閉鎖のいずれかである。
投稿情報: 新人 | 2008年3 月18日 (火曜日) 11:41
ふるさと税制で何千億円も地方に持っていかれ、新銀行でン百億、ン千億持って行かれ、地方税は増税され、国保料も増税ですから、都民はたまったもんじゃない。外形標準課税をいっそのこと強行してくれたらよかったのに。
新銀行の最初のアイデアはペイオフ対策だったらしいですよ。銀行に都はン兆円も預金というか取引があって、それを新銀行で決済、運用することが目的だったみたいです。
投稿情報: junhara | 2008年3 月14日 (金曜日) 00:25
石原さんは旧経営陣の責任を強調しているけれど、発案者であり最終責任者なのだから潔くない。官僚機構が作った机上の空論に乗せられただけじゃないか、とも思います。私は金融のことは素人ですが、無担保融資とはいえ、知財とかをエスクロウし、証券化するというような知恵がなかった、というのは噴飯ものです。うまくドロンした奴のほうが頭がよかった。
原さん、東京都民だったのが不幸でしたね。
といいながら、これは決して東京だけの問題じゃない。全国あちこちで机上の空論が実害を生み出している。政策立案者が現場から乖離して、自分のふところが痛まないお金をジャンジャン使って責任を取らない。国民訴訟法を作って、責任者の個人財産を没収するようなことをしないとダメなんでしょうね。そういう社会も悲しいですね。
投稿情報: 佃 均 | 2008年3 月14日 (金曜日) 00:01