近所のスーパーでイカの刺身を買った。持ち帰って食べようとしたら、ちゃんと切れていない。南京玉簾状態とでもいおうか、切り身が全部つながっている。仕方なく自分で包丁を入れ、食した。
こういうことは以前にも何度かあった。これほど連続状態ではなかったが、切れていないのである。そんなイカ刺しを買わされ、頭に来たある日、スーパーに電話を入れ、文句をいった。「申し訳ありません。鮮魚部門にちゃんと伝えます」という返事をもらって納得した。その後数回イカ刺しは買ったが、ちゃんと切れていた。しかし、今日買ったイカ刺しは以前のとはけた違い。見事に簾状につながっていた。あきれて文句の電話をかけることさえ忘れた。
このスーパーは売り場の背後で魚をさばいている。切り立て刺身を売り物にしている。それなのにこのザマである。調理人の腕が悪いのか。包丁の切れ味が悪いのか。
生イカは表面の薄皮をはいでも、もう一枚ごく薄い皮がある。それが簾の元である。自分で生イカを調理する時は、必ず包丁を研ぐ。魚屋ならそれを知らないはずはない。
日米摩擦が激化した80年代、きちんとした仕事ができない米国労働者の質の悪さをSLOPPYと批判したNTTの元社長がいた。それがさらに摩擦の火にアブラを注いだ。いま日本の職人の腕がSLOPPYになっているのではないか。
証拠写真は撮ってある。明日、証拠写真を示してスーパーがどんな反応をするか楽しみだ。
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