奨学金をもらっても学生生活が送れない。アルバイトに忙しく、勉強する時間がない。単位が取れない。中退しても奨学金の返済だけが残る。NHKのクロ現でやっていた。
この問題にいろいろな対策が考えられている。保証制度による代位弁済、給付型奨学金の導入などなど。
だが、本質的問題が忘れ去られている。学費がそもそも高すぎることだ。学費はインフレでもないのに、年々高騰している。私学だと年額150万円近い大学もざらにある。なぜここに切り込まないのか。国立大でも年間の学費は50万円を超える。
私の時代、国立大の学費は月々1万円だった。親からもらった学費は飲んでしまった。大学から督促状が届いて、親に頼み込み、やっと払った。それでも給付型奨学金をもらう学生がいた。もらえるならもらわな損損とばかりもらう学生がいた。それを貯金に回し卒業後ゴルフ会員権を買った剛の者もいた。
決していまほど社会は豊かではなかった。私の親も裕福とはいえなかった。初任給は3万円程度だった。
学費だけが高騰する理由は何なのか。そこに切り込まないと根本解決にはならないのではないか。大学進学率が年々高まり、学費を値上げしても入学希望者は減らない。だから平気で値上げする。
大学職員の給与は決して高くはない。私も退職後、私学に非常勤として奉職した。給与は現役時代の10分の1でしかない。2,3年たつとそれも減らされ、現役時代の50分の1以下まで減らされた。私は年金生活だったから、社会への恩返しと考えてガマンしたが、非常勤講師の待遇の悪さはだれも問題にしない。
そのくせ大学は財テクに走り、巨額の赤字を出すところもあった。大学経営はどこかが狂っている。こんな大学が日本の将来を食いつぶしている。
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