光ファイバーを入れて3週間がたつ。なぜ光を入れたか、と問われれば、これといった理由があるわけでもなく、新しもの好きだからというしかない。
新しもの好きの性分なのか、せっかく光を入れたのだから光でしか楽しむことができないサービスを受けたい、と5メガのストリーミング映像を見たくなった。5メガのストリーミングは光でなくてもADSLでも見られなくはないが、より高画質の映像を見るには光の方がいい。ところが、これがとんでもない苦労を強いられた。NTTがブロードバンドコンテンツ配信実験をしているサイトにつなぐのに、約2週間夜ごと苦労し続けたのだ。
他社ISP経由ではこの実験サイトにつながっても、768キロでしかつながらない。これではブロードバンドではない。NTTに聞くと、ルーターがNTT社製ではないから、だという。わが家のルーターは安物ではあるが、100メガの通信速度が保証されている。それが768キロでは性能の100分の1も使っていないことになる。NTTはルーターを経由せず、直接光モデムにケーブルをつないでくれ、といってきた。これではいちいち机の下にもぐってケーブルをつなぎ換えねばばらないし、一人で光を独占することになり、家族が使えなくなる。これでは困るといったら、安物のルーター経由でも5メガでつながる設定方法を教えてくれた。NTTとしては、一部のメーカーのために、設定方法をすぐには教えるわけにはいかないらしい。この辺が苦労した遠因である。
インターネットが始まったころ、モデムを設定するのに、IPアドレスなど細かい設定をしたのと同じように、ルーターの設定も面倒くさいものだった。ブロードバンドサイトから一般のインターネットにはつながらず(この説明は長くなるので割愛するが、簡単に切り替えるには2セッション通信が可能なルーターが必要)、ルーターの設定を切り替えねばならないのも面倒だ。
インターネットの初期、普通の人では使えず、それなりの知識を持った人でなければ使えなかったが、ブロードバンドはいま当時と同じレベルにあるのだと実感できた。
やっとのことで5メガのストリーミングで映画を見ることができたが、PCで映画を見るのがこれほどしんどいものだとは思わなかった。ゆったりソファに腰掛けて見るテレビと、机にしがみついて見るPCの映画は確かに違うものだ。しばらく見ているうちに首が痛くなり、視聴を続けることができなくなった。
ヤフーBBがCATVと同じようなSTB経由でテレビにストリーミングを流すビジネスを一部で始めたが、面倒な設定のいらない、テレビでゆったり見られるこちらの方が、利用者には受け入れられやすいのは間違いない。
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