光ファイバーBフレッツを利用したブロードバンド放送、スーパービデオを入れた。セットトップボックスにBフレッツを接続、テレビで映像を受信するサービスである。地上波や衛星放送をそのまま再送信するのではなく、サーバーに蓄積されたビデオを受信する光の有線放送といってもいい。
スイッチを入れてから映像が見られるまで数十秒待ち時間がかかるのが難点だが、手元のリモコンで好きな映画を選べるから、ビデオレンタル店がテレビの中に引っ越してきた感じである。
ビデオレコーダーもDVDレコーダーもないのに、映像の早送り、巻き戻し、一時停止などがリモコンで操作できる。まだ視聴できる番組は少ないが、最初に映画「マジソン郡の橋」を見た。まるでレンタルビデオを見ているように、食事中は中断したり、よく分からないところは巻き戻したり、して全編を見た。コマーシャルもないのに、見終わるまで結構時間がかかった。
Bフレッツが普及し、コンテンツが充実してきたら、レンタルビデオ点の脅威になることは間違いない。無料のコンテンツもあるが、有料のコンテンツは50円から200円。レンタルより安いし、何よりお店まで足を運ぶ必要がないのがいい。
いまテレビでは昔の番組の再放送、NHKアーカイブズを放送している。こうしたNHKの番組は川口のデジタルアーカイブズに保管され、各地のNHKの施設まで光で伝送され、そこでも視聴できるようになっている。このアーカイブズをスーパービデオに乗せれば、自宅で好みの番組を取り寄せることが可能になる。コピー防止機能もついているし、課金もできるのだから、乗せたらいけない理由はない。民放とて同じことがいえる。
しかし、放送局にはデジタルネットワークに抜きがたい不信感がある。デジタル化されたコンテンツがネットワークに乗ったら、どこかで何者かによって不正コピーされ、自らの権利が侵害されるという恐れである。ブロードバンド放送など議論することさえ不愉快だ、という雰囲気である。不正なファイル交換がはびこっている現状では致し方ないが、いつまでも無視することはできない。
こうした有線による番組配信は過疎地の難視聴地域解消に役立つし、都会にもこれから発生する地上波デジタル難視聴問題解消にも役立つはずだ。
レンタルビデオ店はいまから転業を検討した方がいいし、テレビ局は真剣に有線による番組配信を検討する時期にきている。
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