4兆円の資産が消える? 電話加入権、廃止を含め見直し - asahi.com : 経済
この問題は電電民営化の時、解決しておくべきだった。85年のNTT発足からもう19年がたった。それでもだれも手をつけなかった。情報通信審議会が、これはNTTの経営判断にゆだねる、なんていっているのは無責任もはなはだしい。質権の問題、税制上の問題など民間企業のNTTの経営判断で解決できるわけがない。
この問題は携帯電話の加入権が値下がりし始めたころ、電話取引業者が訴えて、表面化した。自分の資産が目減りするからである。裁判所も問題の本質を理解しなかった。
電話加入権はゴルフ場の会員権のようなもの。だから売買する市場が成立した。だが、いまでは売りたくても二束三文にもならない。バブル崩壊後のゴルフ会員権と同じで、泣き寝入りしか手がない。
加入権は加入者線建設費の前借り分で、基本料を数十年払っている人はもう返却してもらえるはずである。だから、NTTがドコモ株を全部売ってその利益で加入権料7万2000円を返却するのが、もっとも妥当だと思うが、権利者の多くはもう死んでいたりするから、だれに返すのか決めるのも大変な作業だ。
返却相当分を基金として積み立て、利用者のための新しい電話サービスに使う、などの方法も考えられる。でもそんなことをするとまた官僚が自分たちの再就職口を作ることに利用されてしまうかもしれない。
要するにだれも解決のための責任を取っていないことが最大の問題である。
新聞でこの問題を取り上げるのは遅すぎる。取り上げるなら、だれが無責任なのか、旧郵政省の総務省か、財務省か、法務省か、追及しないと、だれも動こうとしない。
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