ICPFの第2回シンポジウムのお知らせを転載します。
マルコーニが発明した無線通信は周波数を同調させれば誰で
も受信できる放送のようなものでした。ですから放送は通信
の一部である、というのが本来の姿だったはずです。しかし、
いつの間にか、放送と通信の間には大きな壁が作られ、それ
ぞれ別の枠組みが形勢されてきました。昨年来、放送と通信
の融合が注目を集めていますが、主として放送の難視聴対策
として通信の利用が考えられているようです。個人的には、
この問題はただ地上波デジタル普及のための対症療法として
考えるのではなく、通信と放送のあり方そのもに立ち返って
考えるべき問題だと思います。そこまで話が深まるかどうか
は分かりませんが、国民が注目していくべき問題です。
以下、事務局からのお知らせの転載です。
シンポジウム「通信と放送の融合:その真の姿を求めて」
通信と放送の融合が話題になっている。地上波テレビのデジタ
ル化が進むにつれて、通信網を通じて放送コンテンツを送信す
ることが、計画の補完手段として注目されるようになってきた。
一方、通信事業者を中心に、ビデオ映像のオンデマンド配信が
ビジネスとして動き出している。情報通信系企業と放送系企業
の間で買収合戦も起きている。これらさまざまな動きを説明す
るキーワードが「通信と放送の融合」である。
しかし、この言葉は、語る人によって別の意味で用いられてい
るようだ。それを反映するかのように、「通信と放送の融合」
が作り出していくであろう未来の姿
も、人によってイメージが異なっている。
このシンポジウムは、各界の識者の意見を戦わせることで、
「通信と放送の融合」の真の姿を明らかにすることを目的とする。
主催:情報通信政策フォーラム(ICPF)
(http://www.icpf.jp)
共催または後援:日本経済新聞社(予定)
場所:日経ホール(定員596名)、入場無料
月日:2006年2月22日(水曜日)
入場希望者は、[email protected]までお申し込みください。先着順で
締め切ります。
プログラム:
12時40分:開場
13時05分:総合司会兼趣旨説明 池田信夫(ICPF事務局長)
13時10分:講演1 松原聡(東洋大学教授、通信・放送の在り方に
関する懇談会座長)
13時35分:講演2 林紘一郎(情報セキュリティ大学院大学副学長)
「通信と放送の融合と法制度」
14時00分:休憩
14時15分:パネル討論
モデレータ:山田肇(東洋大学教授)
パネリスト:
鈴木祐司(NHK解説委員室解説委員 兼 NHK放送文化研
究所主任研究員)
関口和一(日本経済新聞社産業部編集委員)
中村伊知哉(スタンフォード日本センター研究所長)
西和彦(尚美学園大学教授)
藤田潔(情報通信総合研究所代表取締役社長)
宮川潤一(ソフトバンクBB常務取締役)
各パネリストの発表(各8分)
討論(各20分ずつ3テーマ程度)
テーマ1:通信と放送の融合は誰のビジネスチャン
スか
テーマ2:通信と放送の融合の隘路は何か、どう解
決するか
テーマ3:通信と放送の融合と公共性、言論の自由
16時15分:閉会
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