winnyは使わないように、といったアホな官房長官がいたが、winnyなどP2Pによるトラフィック(通信量)はもうインターネット上のトラフィックの8割から9割を占めているそうだ。IIJが開いたセミナーでそういう話を聞いた。P2Pは止めようたってもう止まらない時代になっている。
メールやweb閲覧と違い、P2Pは人手を介さないで機械が勝手に通信する技術で、しかもやりとりされるデータが音楽や映像などデータ量の多い情報だから、トラフィックを急増させる要因になっているらしい。
winnyは違法コピーをばらまくと同時に、PC内部の個人情報を漏洩させることで、悪者扱いされてきたが、第3世代のP2Pは、コンテンツ管理手法を導入、違法なコンテンツの配布を不可能にする改良などが取り入れられる一方、winnyが本来持っているファイル転送の容易さ、トラフィック負荷の分散などの特性を生かしながら、映像など大量のデータを効率よく流通させるのが狙いだ。winnyの作者として逮捕され有名になった金子勇氏を顧問に迎え、第3世代P2Pを開発しているベンチャー企業がドリームボートだ。
P2Pでどれだけインターネットのトラフィック急増危機を回避できるか分からないが、P2P抜きにインターネットの将来は語れないことは確かなようだ。
以下ICPFセミナーのお知らせです。
ユーザーのコンピュータを直接むすんでファイルを転送するP2P(Peer-to-Peer)システムは、1999年にファイル交換ソフトNapsterでデビューしましたが、レコード業界などの訴訟によってサービスは停止に追い込まれました。日本でも、Winnyの利用者や開発者が逮捕され、一時はP2Pの商用化は難しいかと思われました。
しかし今、YouTubeなどによって映像配信が注目を浴び、世界的にもP2Pソフトを利用して映画などを配信する試みがふたたび始まっています。日本でも、Winnyの開発者である金子勇さんを技術顧問として、P2Pのノウハウを反映させた技術SkeedCastが開発され、そのサービスが8月から公開されました。
P2Pは、多くのピアで映像伝送の負荷を分散でき、キャッシュによって効率的な伝送を可能にするという点でも、次世代の通信インフラになる可能性があります。
9月のセミナーでは、金子さんをおまねきし、WinnyからSkeedcastへの進化の過程と、P2P技術の将来の可能性についてお話をうかがいます。
テーマ:「進化を続けるP2P」
スピーカー:金子勇(㈱Dreamboat技術顧問)
モデレーター:池田信夫(ICPF事務局長)
日時:9月28日(木)18:30~20:30
場所:「情報オアシス神田」
東京都千代田区神田多町2-4 第2 滝ビル5F
http://www.jo-kanda.com/map/m_top.html
入場料:2000円
ICPF会員は無料(会場で入会できます)
申し込みは[email protected]まで電子メールで(先着順で締め切ります)
情報通信政策フォーラム
http://www.icpf.jp
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