インターネット協会のホットラインセンターが去年発足、この4月から陣容を強化して本格的にスタートする。インターネット上の有害情報を排除するため、利用者からの通報を受けて、関係する捜査機関、ISPなどに捜査依頼や削除要請をする民間組織である。フィルタリングなどの対策ソフトでは対処しきれない問題を利用者の善意と協力で閉め出すのが狙いである。警察庁の予算措置を受けているが、運営に口は出さないという珍しい官民協力事業でもある。
管理するものがいない、自由で自主的な形態だからこそ発展してきたインターネット社会は、その自由さゆえにさまざまな違法行為や人権、プライバシー侵害などを引き起こしている。インターネットの自由さを保ちつつ有害情報をどう閉め出すかは、ネットの表現の自由とも絡むきわどい問題だ。
以下はICPFからのお知らせ。
ユーザー参加型の「Web2.0」といわれるサイトが増えるにつれて、有害情報や迷惑行為の被害も広がっています。2ちゃんねるだけでなく、ウィキペディアやミクシィでも名誉毀損やわいせつ画像が問題になり、先日は大量の児童ポルノ画像をホームページで公開していた小学校教師が逮捕されました。
こうした問題に対処する民間団体として、財団法人インターネット協会に「インターネット・ホットラインセンター」が昨年、設立されました。その集計によれば、6ヶ月間に通報された有害情報は24000件にのぼります。他方、こうしたサイトを取り締まることによる表現の自由の侵害を懸念する向きもあります。
今回のICPFセミナーでは、インターネット協会副理事長の国分明男さんを招き、インターネットのセキュリティのあり方、表現の自由はどこまで守るべきなのか、匿名性はどこまで制限されるのか、といった問題を考えます。
スピーカー:国分明男(インターネット協会副理事長)
モデレーター:原淳二郎(ICPF理事)
日時:3月5日(月)18:30~20:30
場所:「情報オアシス神田」
東京都千代田区神田多町2-4 第2滝ビル3F
地図:http://www.jo-kanda.com/map/m_top.html
入場料:2000
ICPF会員は無料(会場で入会できます)
申し込みは[email protected]まで電子メールで氏名・所属を明記して
(先着順で締め切ります)
情報通信政策フォーラム
http://www.icpf.jp
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