富士の裾野で久しぶりのゴルフを楽しんだ。前日大学で講義があったので、東京には帰らないでJR東海道線の辻堂から沼津まで行き、JR御殿場線に乗り換えて裾野で降りた。辻堂ではスイカで改札を通った。沼津で御殿場線に乗り換える時、スイカの自動改札はなく、そのまま裾野まで乗った。裾野駅にもスイカの改札はなく、沼津、裾野間の運賃だけ支払って降りた。
入場記録だけスイカに残っていると次に降りる時困ることにならないか、と駅員に聞いた。「ここはJR東海でJR東日本とは別なんですよ」といいながら沼津、裾野間の乗車券の領収書をくれた。「これをJR東で見せてください」。要領を得ぬままゴルフ場に向かった。
帰りは裾野から御殿場線に相互乗り入れしている小田急で新宿まで帰り、JR山手線目黒で降りた。裾野新宿間のキップは裾野駅で現金で買った。目黒駅改札に表示された料金を見たら950円だった。スイカには辻堂で改札に入った記録しか残っていない。だから目黒で降りると辻堂目黒間の料金だけが課金されたのだろう。実際に私がJRに乗った区間は辻堂沼津間と新宿目黒間だけである。辻堂沼津間の料金は1280円だから、330円トクした計算になる。
こちらは不正乗車いわゆるキセルをするつもりはまったくないのに、スイカが勝手にキセルをしてくれたことになる。
不正乗車を撲滅することがスイカ導入の大きな目的だったはず。キセルに詳しい若者に聞くと、東京を起点として、関東地方をラウンドトリップして東京に帰ってくるとJR運賃は最低乗車区間の運賃しか課金されないことがある、という。そうか私が、たとえば横浜から沼津経由で裾野まで行っていたら、東京横浜間の料金で横浜沼津間が乗れたことになる。
JR東と近郊私鉄で使えるICカードは統一されたが、JR各社間のカードは統一されていないし、ローカル線には自動改札がまだ導入されていないから、こういうことが起きるのかもしれないが、スイカがキセルを薦めるなんてJR東も粋なことをするもんだ。
kakuさん
新宿乗り換え改札で領収書を見せたけど、小田急職員からはナニもいわれませんでした。つまりだれからもスイカ(誰何)されることなくすいすい帰れたわけです。当日中にラウンドトリップしたらJR区間は最短区間の料金で済むようにシステムが設計されている、ということですね。
投稿情報: junhara | 2007年7 月 2日 (月曜日) 04:09
東京から東京への乗車は不可能です。入場券扱いとなりますので列車への乗車は認められません。これは不正行為ですし、長時間経過後は出場できなくなる可能性があります。
ただし、旅規第156条第2号に定められる「大都市近郊区間」の中を、重複のない経路で途中下車なく当日中に乗車した場合は、最短経路の運賃で乗車できるので、東京→神田等の乗車券で大回り乗車することは認められています。
これは1973年4月の改訂から導入されている古いルールでSuicaとは関係ありません。ただし、経路を問わずに課金するSuicaや、途中下車せず利用する「エキナカ」店舗に、非常にマッチした状態になっています。
さて冒頭に戻って辻堂→目黒間の場合ですが、この場合、出場記録のないSuicaで、新宿駅の入場が認められて点が不可思議です。おそろく乗換改札などで条件判定が緩め設定されているのではないでしょうか。
なお、同様の状況はPASMO開始前はJRから乗り入れがある東京メトロ東西線・千代田線で頻繁に起こっており、やはり後で申告し支払う必要がありました。このようなケースについてはPASMO開始で解消されたと思います。
結果としてこのような場合、「不正」にあたるのは「これをJR東で見せてください」と言われたのに、見せなかったことです。しかし、当然この状況で自分から見せる乗客はほぼいないと思いますので、結果としてSuicaの厳しい運用につながっていくのではないかと思います。
投稿情報: kaku | 2007年6 月30日 (土曜日) 12:57