シニア・ジャーナリストを投稿スタッフに迎えてスタートしたブログ「メディア・レボリューション」(代表・月尾嘉男東大名誉教授)が10月末で閉鎖された。知る人ぞ知るジャーナリストが名を連ねていても継続できなかった。ネットジャーナリズムとは何か。改めて考えさせられる出来事である。私も編集スタッフに名を連ねていたが、自分のブログを持っているから、投稿したことはない。
閉鎖の理由はアクセスが伸びなかったこと。毎月5千ないし6千のアクセスだったという。紙メディアなら原稿料を稼げる有名ジャーナリストに、無償で寄稿するインセンティブが働かなかったのかもしれない。秋竜山のマンガコラムだけががんばっていた。
アクセスが増えないから閉鎖というのでは、部数が伸びないから廃刊する最近の雑誌と同じである。所詮ネットで稼ぐなんて期待する方がおかしいのだが、何を期待していたのだろうか。シニアが多かったせいか、テーマも気まじめすぎた。
私のブログもアクセスはそう多くはない。多くて月数千止まりである。収入はアドセンスからの広告収入のみ。このブログの月額利用料にも満たない。それでも続けていられるのは、コストを回収しようとは考えていないからである。まじめに考えていないのである。まじめに書いていないわけではないが、好きな時に書き、書きたくなければ書かない主義をとっている。
ジャーナリストとは所詮野次馬である。野次馬だからコスト回収なぞ思案の外。おもろいことがあれば、手弁当で駆けつける。それが長続きするコツだと思っている。
月尾さんや有名ジャーナリストを集めても維持できなかったのは残念だが、コストをかけずに、野次馬根性で無責任に運営したら続いたのではないか。
継続は力なり。メディアとは継続することに意味がある。根性のない有名ジャーナリストにネットはふさわしくない。
月尾さんの「メディア・レボリューション」が廃刊になったことは私にとっても衝撃的でした。継続は力なりとはよく言ったものですが、縮小してでも、継続して欲しかったブログでした。
私もパブリック・リレーションズを伝えるために、「井之上ブログ」を週一回のペースで発行しています。自分の経験したことや知識を次の世代に引き継ぎたいの一念で始めました。気がついたらこの11月で2年7ヶ月になります。原さんも頑張ってください。
投稿情報: 井之上喬 | 2007年11 月 4日 (日曜日) 21:21
原さんには某所でお世話になっており、本ブログも大変興味深く読ませていただいてます。アクセス数の伸び悩みなどいろいろご苦労があるかと思いますが、私のように原さんのブログを楽しみにしている者もいる、ということを少しでも頭の片隅に置いといて頂けたら幸いです。頑張ってください!
投稿情報: gantyan | 2007年11 月 4日 (日曜日) 12:54
ネットジャーナリズムに限らずいわゆるジャーナリズムの人達は、現在のユーザーが根本的に変わりつつあることが理解できないのかもしれません。
最近「初音ミク騒動」にも見られるよう「現代は声なき人々の声が大声になりうる時代」であり、ブログ界は明らかに変貌しつつあります。一昔前のマスコミ的な発想ではますます、ジャーナリズムは後退していくと思います。
初音ミクに関しては、ここで書いていると長くなってしまいますので、是非私のブログをご覧下さい。
投稿情報: yutakarlson | 2007年11 月 4日 (日曜日) 10:20