今国会はガソリン値下げ国会というそうだ。3月末で期限切れになるガソリン諸税の暫定税率が撤廃されると25円くらいガソリンが安くなると民主党が主張している。撤廃されると地方の財源がなくなり、地方の道路が建設できなくなる、と政府自民党は反論している。
国会の論争以前に、30年以上も続いている暫定税率っていったい何だという問題もある。30年続いたら暫定とはいえない。恒久税制である。去年庶民に対する暫定税率(特別控除)が期限切れで撤廃された。庶民への暫定税率は期限がくるとすぐ撤廃されるのに、ガソリンの暫定税率はなぜいつまでも撤廃されないのか。不思議だ。
国会の代表質問を聞いていたら、自民党の伊吹幹事長がこんなことをいっていた。「ガソリン価格引き下げは環境問題にとってよくない。時代に逆行する」。つまりガソリン価格は高い方が地球環境にはいいというのである。
確かにガソリン価格が上がれば自動車の走行距離は減り、排出ガスは減るだろう。だが伊吹さんは、ガソリン暫定税率が撤廃されたら地方の道路建設ができないともいっていた。
ちょっと待ってよ。道路ができたら便利になって自動車通行は増え、ガソリン消費は増えるのではないか。
ガソリン価格は戦後一貫して上昇してきた。その上、ガソリン諸税がある。日本のガソリン価格は国際的にも高い。それでも自動車は増え続けた。自動車が生活には欠かせないものになったからだ。ガソリン価格上昇で排気ガスが減ったとしても、道路がどんどんできたら、減少分が帳消しにならないか。
道路を建設したら温暖化ガスが減ることを証明しないと自民党の主張は自己矛盾である。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。