高校野球の決勝に進むチームに実力がないとはいえないのは分かっている。しかしこの夏は県岐阜商と中京の決勝だと思っていた。新潟日本文理の快進撃はくじ運だと思い、準決勝までほとんど見なかった。だがとんでもない私の勘違いだった。
新潟は過去一度も準決勝にさえ勝ち進んだことがない。昔から北国の雪深い地方の高校野球は強くないという通念があった。数年前の駒大苫小牧からこの常識は通用しなくなった。温暖化で雪が減ったわけでもあるまい。
日本文理の監督が準決勝で勝った後いっていた。「中京はうちより1枚も2枚も上。胸を借りるつもりで」と語ったが、監督もまさかと思っていたに違いない。
中京相手の堂々たる戦いぶりは決勝戦にふさわしい実力である。メディアは花巻東の菊池投手に焦点を当て騒いでいたが、日本文理の伊藤投手は騒がれなかった。だが、投球術は伊藤君の方が上だ。メディアも何か勘違いしていた。
打撃もすごい。無死でランナーが1塁に出てもバントをしない。1死からでもバントするのが高校野球の常だが、ほとんどしない。スクイズもしない。監督はそれくらい打撃陣を信頼しているのだろう。
心情的には初の決勝進出を果たした日本文理に勝たせたいが、どちらも負けてもらいたくない。(日本文理6回表のチャンスは点にならなかった)
ここまで書いて観戦に戻った。
6回裏の6失点で万事休すかと思ったが、これも裏切られた。9回6点差を1点差にまで追い上げた。最後の打球は3塁へのライナー。もうちょっとどちらかにずれて飛んでいたら、まさかまさかの逆点劇だった。勝った中京がまるで負けたチームに見えた。
まさかとは、監督さんは思っていませんよ。このチームで駄目だったら、二度と決勝にはと、思っていたと思いますよ。
投稿情報: isojun | 2011年5 月16日 (月曜日) 22:37
カミさんは新潟県の出身。日ごろ野球に興味を示すことがないのに、日本文理の快進撃に毎日興奮して、関係するブログなどを読んでいました。どこかの高校と違って日本文理のバッテリーは関川村の子なんだって、とか、応援カンパをしなくっちゃ、とか。カンパをしたかどうかは聞いていませんが。郷土の学校が活躍するのは、あまり縁がない人でも嬉しいものなんですね。
投稿情報: 佃 | 2009年8 月27日 (木曜日) 15:27