東北太平洋沖大震災の翌日、スーパーに買い物に行った。白菜といくつかの野菜、牛肉か豚肉か、そして牛乳を買うつもりだった。しかしどれも売り切れ。仕方なく買ったのはキュウリとコダイのささづけ。そのほか棚が空っぽだったのは、インスタント食品。韓国ドブロク、マッコリもなかった。
地震当日、コンビニで弁当が売り切れになったというニュースは知っていた。だが、翌日に野菜と牛乳が買い占められるとは、想像もしなかった。
レジに並ぶ人の列は普段の2倍から3倍長い。消費者にいったい何が起きたのか。顔見知りのレジ係に聞いた。「朝からこうなんです。仕入れが減っているかどうかは知りませんが」。
買えなかったものをよそのスーパー、コンビにでも探した。やはり売り切れだった。どういう消費行動なのか、オジサンの私には理解しにくい。地震で入荷が減少するかもしれない商品を買うのなら分かる。しかし、なぜ白菜、牛乳なのか。インスタント食品がなくなるのは理解できなくはないが、なぜ白菜、牛乳なのか。
私の子ども時代、牛乳は1年に1回しか飲めなかった。白菜は漬物だった。鍋には入れなかった。なぜ地震後に白菜、牛乳が必要なのか。理解できない。消費者は地震パニックになっているのか。
帰宅してわが子にいった。子どもは成人しても毎日牛乳を1リットル飲む。「日本人は米と塩があれば何とか食いつなげる。大震災に遭遇したら、電気、ガスがなくても米を炊いて生き延びられるように」。
大震災直後、震災グッズが売れるなら分かる。白菜、牛乳が売り切れになる理由が分からない。
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