3・11以降、ヒゲを剃っていない。一日も早い事故終息の願かけのようなものだが、学生や周囲の人には、このヒゲがある限り安全だと思うな、というシグナルだと説明してきた。まだ剃っていない。
何が安全か。当時は定義しなかった。周辺住民が逃げなくてもいい段階。周辺住民がふるさとに戻れる段階。どちらとも定義しなかった。
原子炉から放射性物質が漏えいしなくなった段階。漏えいレベルがどれくらいかを定義しなかった。まだ放射性物質は漏れている。大気中にも地下水にも。
政府は炉心の冷温安定状態を安全の目安にしている。それも来年以降のことになる。それだけで十分か。不安が残る。
環境にばらまかれた放射性物質はいずれ食物連鎖によって濃縮され人間が口にする。牛乳、葉物野菜、稲わらから牛肉へ。汚染が広がっている。このレベルなら自分が食べるにはいいとは思うが、子どもに食べさせる自信はない。いずれ海の魚に放射性物質は蓄積され、港に水揚げされる日がくる。
子どもが遊ぶ砂場や校庭の土、砂を掘り返し入れ替える作業が続いている。そこまでしなくてもとは思うが、親の心配は理解できる。
どこまでが安心でどこまでが危険なのか。原子力を学んだ私にも判断がつかない。安心といえば安心。不安といえば不安なのだ。
いつまでたってもヒゲは剃れない。
この原稿はだいぶ前、7月初めころに書いた。公表しなかった理由は特にない。ただ、公表するとヒゲを剃った時、その判断基準を説明しなければならなくなる。それはできないと思った。何が安全で何が安全でないか。自分のような年寄りなら、この程度の汚染でじたばたすることはない、と自信を持っていえるが、子どもたち、これから生まれてくる子どもたちも安全なのか。自信を持っていえない。だからヒゲを剃りたくても剃れない。ヒゲの手入れが面倒臭くなったら剃ることにする。
「緊急事態宣言」解除されませんね。
(茨城のヒ素の様に、除染を諦める時が来るかも)
今後、新たに大きな原発事故が起こった場合、3.11以降の生涯(70年)100mSvも
ゴワサンになる想定がある様です。
(原爆投下から70年経ってなくても、3.11前の積算は無視ですからね)
JCOの事故で、被曝者として認めたレベル以上の「飲食物暫定基準」を設定したのに、
(しかも年度跨ぎ)国民全員が被ばく者であるとは認めないんですね。
福島の疫学調査も、本来なら非被ばく対象地域が設定されてる筈ですが、何処でしょう?
原爆症の対象傷病を適応させないし、認証済み放射線防護剤も、原発事故に対しての使用は認めないんですよね。
東海村の健康調査では、高血圧や肝機能に影響が出てる様ですが、具体的なことは非公開。
2007年勧告の時すでに、公衆の1mSv線量拘束値は達成不可能で批准出来ず、それ故か、放医研では当時1990年勧告を使ってましたね。
チェルノブイリ原発事故の翌年、日本人のセシウムのピークが来て、半減期は1.8年で推移した様ですが、今回は?...が出て来ません。(せめてピークの時は注意すべきだったろうに)
透析でセシウム(イオン状?)は濾過出来ないという情報も。
さて、私は髪を伸ばした口です。(笑)
(毛髪分析は受けました)
放射性物質の項目はありませんでしたが、
カドミウム、鉛、水銀、アルミ等が検出され、
ヒ素(昨年浜岡原発が、海水を取り込んだ為放出したという放射性ヒ素との関係は分かりません)は、基準値を超えてました。
浜岡原発の言う様に、海水を取り込んで排気筒からヒ素が出るなら、福島では海水で露天冷却してたのだから、さぞや...と思います。
ヒ素については、白血病の進行を抑制する効果があるらしいのが悩ましいところです。
被ばくが原因で発がんした場合、
「防護剤を使わないと死にます」というレベルの放射線治療により受けるリスクを、誰が評価してくれるのでしょう。
髭...、
セシウムは食後1時間で唾液腺に移行する様ですから、内部被ばくの影響が頭髪より髭に有意な差があった...などと検証出来る日が来るかも知れませんね。
つい、長くなってしまい失礼致しました。
投稿情報: たまちゃん | 2012年11 月24日 (土曜日) 04:37
以前は髭を生やされていなかったんですね、そういう事情があったとは知りませんでした。
でも、先生の髭、似合っていて素敵だと思います。
投稿情報: SFCの一生徒です | 2011年9 月28日 (水曜日) 17:02
お久しぶりです。そうですか、ヒゲは伸ばしてるけど手入れはしてるんですね。さぞかし立派になってると思うので、是非、その様子もアップして下さい。同年代として興味あります。原さんの思いからしたら、ちょっと不謹慎かも知れないけど。
投稿情報: hansei | 2011年9 月20日 (火曜日) 23:05