リオのオリンピックがおもしろい。多くの日本選手が期待を裏切ってくれるからオモロイ。期待どおりは4個メの萩野選手だけ。みながメダルを期待していたフェンシングと卓球のだれそれさんは初戦で負けた。
いつものことだが、私は日本選手に期待はしていなかった。私の最も古いオリンピックの記憶はヘルシンキ大会だった。深夜布団の中で短波放送で実況を聞いた。古橋、橋爪はメダルを取ると思っていた。だが期待は外れた。それ以来、期待外ればかりのオリンピックである。もう期待するのはやめた。
オリンピックメダルをいくつ取ったところで、日本が安全で暮らしやすい国になることにはつながらない。たくさんメダルをとれば気分が多少上向くかもしれないが、それで消費が上向くはずもない。東京オリンピックの後は不況になった。若者が必死に働くようになるとも思えない。
期待はずれが何よりうれしいのは、解説者の予測が外れて恥をかくことだ。もちろんそれを流したメディアも恥をかくはずだ。国威発揚?庶民はだれがそれで得をするのだ。予測を外した解説者が誤ったのを見たことがない。
確かに未来を正しく予測することはできない。だが、内外の戦力分析が事前にできていれば、スポーツの勝敗分析は、ある程度可能なはずだ。期待をそこに挟むと的外れな予測になる。こうあってくれればうれしい、という期待が期待外れを生む。
先の大戦で参謀本部、大本営が犯した過ちをわがスポーツ界も犯している。米国の戦力や経済力を正しく分析していても、神国日本は負けないはずという期待が進路を間違えさせた。メディアがそれを助長した。何年たっても同じ過ちを繰り返す日本。
それでも期待はずれが続けばいずれ目が覚めるだろう。だから期待外れのオリンピックがオモロイ。
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