ぜひ使ってみてください。日本のデジカメ市場再参入を狙うコダックが、新機種の2眼カメラを持ってきた。新型カメラの批評を書いてくれというのだ。私はコダックのデジカメを2台持っている。しかし、カメラマンではない。素人批評になる。それでもいいの?と聞くとそれでいいという。
よく聞いてみると、新製品の広告宣伝費がないのだそうだ。口コミで宣伝するしかないらしい。口コミならblogという発想で、私を思いついたそうだ。確かにblogの口コミ機能を利用したアフィリエイトという宣伝販売手法がいまはやっている。アフィリエイトなの?と聞くとそれに使う費用もないのだという。
日本のデジカメ市場で生き残れなければ今後のデジタル市場で生き残れないと考える日本コダックが渋る米国本社を説得して開発した2眼カメラである。本社は開発を認める代わりに広告宣伝費などの予算は認めなかったらしい。私の義侠心が動いた。分かりました。
使い始めてまだ1週間くらい。胸のポケットに入るくらい薄く軽量なのが日本人にはうれしい。500万画素の画質は日本のデジカメに十分対抗できそうだ。
最初は友人のホームパーティーで写真を撮った。居間で鍋を囲む人々を一度に撮るには超広角が役に立つ。反対に100ミリくらいの望遠で赤ちゃんを撮ると、本人に気づかれずに自然な表情が撮影できる。
晴れた日に近所を散歩しながら、パノラマ写真を撮った。生け垣の棒を三脚代わりに、3枚で約180度の画角が撮れた。カメラが自動的に3枚をつなぎ合わせてくれる。手持ち撮影だと、境界線がうまくつながらないので要注意だ。
3枚をつなぎ合わせたパノラマ写真
カメラにはさまざまな撮影モードが組み込まれている。花の接近写真、夜景、書類撮影モードなど20種類くらいある。モードを選択すると後は考える必要がないから、確かに素人でも撮影できる。モード別に撮影した写真を掲載した。詳しいことはKODAKのホームページで。
カメラには世界一うるさい日本市場で、KODAKが再参入に成功するかどうか、この2眼カメラが運命を握っている。
近所に咲いていた寒椿
新し物好きの人間としては、この製品の発表と同時に着目しました(このページに紹介が載るとは想像だにしませんでしたが)。でも、新し物好きが興味をひかれる製品は、一般受けしないかもね。
カタログをつらつら読んでみて、面白いけど、キワ物だなぁ~ってのが正直な感想。普通のデジカメでも似たような機能を実現しているのに、KODAKさんの特徴が見えてこない。画素構成を変えたから色がいい!とか言ってくれたら、日本に帰った時にアキバに行ってみようとか思ったかも知れない。そのカメラを持って遊んでみて、毎日、同じように遊んでみようと思いますか。あんまり、そんな使い方しないんですよね。せっかくKODAKのブランド名があるのに残念。
機能的に見ると、CCDを2個つけているんだから、動画と静止画を同時に撮影するとか、片方をアナログにするくらいのキワ物にして欲しかったですね。
誰でも色々な機能が使えますというのはアメリカ的な感性なんでしょうか。日本人は意外に変な職人芸が好きなんです。でも、KODAKのフィルムに憧れを覚えた世代としては、復活を期待したいところです。
全然、宣伝の太鼓持ちになってなくてゴメンなさい。
投稿情報: バタビアで出稼ぎ中の後輩より | 2006年2 月 5日 (日曜日) 02:03