最近ゴルフ番組で解説者がlay upという言葉をよく使う。ロングホールの第2打でグリーンを狙わず、刻んで第3打でグリーンを狙うことをいうらしい。
調べたらバスケット用語で、ゴール下まで走りながらジャンプして片手シュートすることをさすようだ。そのほか、辞書を引くと蓄える、厄介ごとをしょい込む、病気で動けなくなる、などの意味がある。ゴルフの用例はない。なぜ辞書にもない用語の使い方をするのだろうか。1日始まった日本女子オープンでもテレビ中継したNHKアナウンサーが使っていた。
たぶん力を貯めて次を狙うからlay upという言葉を使うのだろうと想像するが、「第2打を刻んで」という日本語でなぜいけないのか。
もうひとつ、pin high。民放のゴルフ番組でよく耳にする。「○○選手ピンハイにつけました」。どこについたのかは画面を見ればわかるのだが、ピンの近くでもないし、右でも左でもない。ホールに向かって下りの位置なのかどうかも分からない。
ウエブで調べたら米国ではこんな場合に使われるとある。ピンから近くでも遠すぎもしない距離にあることらしい。アプローチでグリーンをはずしたプレーヤーに慰めの言葉として、「ピンハイにつけたじゃないか」とも使われるらしい。
とても良いショットをした場合に使われるとは思えないのだ。しかし、民放アナはまるで絶好のショットをしたかのように「ピンハイにつけました」と絶叫する。「ピンから何メートルにつけました」でいいじゃないか。ゴルフのテレビ中継には分かったようで分からない日本英語が多い。
戸張解説者などは英語が出来、言葉のニュアンスが分かるので多用していますが、ファンには他のことも含め分かり易く説明するのが使命だと思うのですが。
投稿情報: hima-kuri | 2011年8 月21日 (日曜日) 12:06