事故った福島原発は軽水炉だからチェルノブイリの被害を上回ることはない。そういう説が一般的だ。炉心にある核燃料はたとえ溶融しても圧力容器内にとどまり、環境に放出される放射性物質はチェルノブイリよりは少ないというのが理由だ。果たしてそうか。なぜそういえるのか。
1-3号機の炉心はすでに20%から70%破損している。燃料ペレットが炉心の底にたまり、再臨界に達する可能性はないのか。これが起きたらお終いだから、あえて書かなかったが。大前研一さんも再臨界の可能性について指摘しているので、掲載をためらっていた原稿を引っ張り出し、書き直している。
再臨界はウラン、プルトニウムが一定量、これを臨界量というが、集まると自然に連鎖反応が起きることをいう。東海村の核燃料製造企業JCOで起きた臨海事故を思い出してほしい。バケツで汲んだ核燃料溶液をプールに入れていた過程でこの臨海が起き、従業員2人が強い中性子線を浴びて死んだ。同じことが原子炉内で起きないとはいえない。もちろん核燃料の濃縮度、落ちて固まった燃料の形状にもよる。
チェルノブイリでは連鎖反応が続いている炉心が丸出しになり、環境へ大量の放射性物質が放出された。福島で再臨界が起きたら圧力容器も格納容器も大きく破損する。こうなったら最後である。
冷却水に中性子吸収剤のボロン(ホウ素)を大量に投入し、再臨界を防ぐしかない。米軍がホウ素を大量に入れた真水をバージ船で提供しているのは、これを心配しているためだろう。
大前さんは再臨界になっても、燃料が飛び散るだけで核反応はすぐに止まると考えているようだが、確かめているのだろうか。
汚染された水の流出も問題だが、炉内の燃料の挙動も気になる。
米国は石棺化を要求しているらしいが、石棺化しても炉心の中まで石棺化しないと再臨界の心配は残る。
福島の事故は限りなくチェルノブイリ級に近づいている。
東電が今日、高レベル汚染水の保管場所を確保するために低レベル汚染水1万15百トンを海へ放水すると発表しました。
東電は「人体に影響ないが、申し訳ない」と言っていました。
日本気象学会が会員向けに福島の放射線の飛散予測について勝手に公表するなと通達を出しました。
ドイツやノルウェーなどがとっくにサイトで公表しているにも係わらずです。
それによると今週後半からこれまでほとんど放射線が飛散していなかった西日本から北海道まで、広い範囲で飛散予測が出されています。
国民の健康に重大な影響を与えるこのような情報を国が隠蔽しているわけです。
「黙っておけば分かりはしない。騒がれもしない」と考えているのでしょうか。
東電は今回の事故を「すみません」と謝罪して賠償金を払えばすべて終わると考えているのでしょうか。
こんな連中にこのような大事故を我々日本人は任せなければならないのでしょうか。
このままではチェルノブイリに近づくのではなく、チェルノブイリをはるかに超えてしまうイメージしか湧きません。
私の脳みそは怒りで沸騰しています。
投稿情報: プルぷるん♪ | 2011年4 月 5日 (火曜日) 00:27
可能性は低いんですね… 少しだけ安心しました…
海へ汚染水が流れてしまうのも とてもとても不安で。
もっと専門的な方を呼ぶべきなのでしょうか?
政府はなぜ 東電にまかせっきりなのでしょう…
悪夢の中にいつまでも いる気分です…
丁寧にいつも ありがとうございます。
投稿情報: いちご | 2011年4 月 3日 (日曜日) 22:29
いつも情報ありがとうございます
報道だけだと そこまで知る事はなかったと思います
もし再臨界になった場合、
原発付近にまだ残ってる方々は無事でしょうか?
また どの辺りまで避難したら良いのでしょうか?
何が起きてるのか…もう………わからない
いちごさん
junharaです。
再臨界が起きるか起きないか、私が判断できる情報はありません。いい加減なことをいうなと怒られそうですが、可能性があるとしかいえません。でもその可能性を否定する情報もありません。状況証拠として米軍によるホウ素入り真水の提供があるだけです。成功を祈るだけです。
しかし起きた時どうするか。可能性は低いと思いますが、その時は問題です。私も政府の発表に頼るしかありません。彼らだって逃げなくちゃならないのですから。昔の軍隊みたいに国民を置き去りにして自分だけ逃げることはできないと思いますよ。
投稿情報: いちご | 2011年4 月 3日 (日曜日) 19:33