いままで曽我さんの運命には同情してきましたが、もう同情することは止めたい、と思います。家族と再会するため、ジャカルタに向かう姿をテレビで見てからです。
ジャカルタの最高級ホテル、しかも一泊数十万円もする部屋にお泊まりになるそうですね。まるで、どこかの国の女王さまのような待遇を受けて、おかしいと思わなかったのですか。
それらの経費はすべてわれわれ国民の血税でまかなわれていることを知らないはずはないでしょう。あなたの過酷な運命に対する政府の謝罪の現れでもあるかもしれませんが、政府の役割は、あくまでも曽我さんの運命を原状復帰させることが目的のはずです。その目的から見て、今回の家族再会劇の演出は目的から大きく逸脱しています。
家族再会劇を政治ショーとして演出し、小泉政権の人気回復に利用しようとしていることが分からないのですか。政治ショーに利用されて平然としている曽我さんにこれまで通り国民の同情が集まるとは思えません。家族との平穏な生活を望むのであれば、このような待遇は自分から断るべきでした。
拉致事件解決へ世論を盛り上げたのはメディアの力によるところが大きかったと思いますが、いまのメディアは自らつくりあげた拉致被害者のイメージ、偶像といってもいいかもしれませんが、それに自ら縛られています。偶像はいつの間にか犯すべからざる存在となり、メディアは自らつくりあげた偶像を批判できなくなっています。そうしたメディアの弱みを利用しているのが、小泉政権であり、外務官僚ではありませんか。彼らの目的は拉致被害者の原状復帰が目的ではなく、国民の血税を使っての自らの保身、人気回復が目的です。
曽我ひとみさん、あなたはもはや拉致被害者ではなく、政治的存在にされてしまったのです。それは拉致事件という過酷な運命以上に過酷な運命かもしれません。
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